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新しい混合診療の形―患者申出療養制度

ニュースから考える

本日は「患者申出療養制度」についてお届けします。

この制度、医師の働き方を変える可能性があり、無視できない制度です。

時間は誰にとっても貴重なものですが、
治療法が限られる困難な病気と闘う患者さんには特にそうだと言えます。

そんな患者さんが短い期間で新しい保険外の
治療法を使いやすくなる仕組みとして今年4月、「患者申出療養制度」が創設されました。

保険外併用療養費制度は、安全性や有効性が確認された
保険診療と、保険外診療との併用を例外的に認める仕組みで、
患者さんの金銭的な負担が軽減されることが期待されています。

また、患者申出療養制度では、高齢の患者さんでも活用でき、
患者が申請してから審査結果が告示されるまでの期間が6週間程度で済むとされています。
今後、患者さんの治療の選択肢を広げることとなるでしょう。

患者申出療養制度は、医師の仕事にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

患者申出療養制度では、
患者さんは臨床研究中核病院で治療の実施計画を作成してもらうことになっています。
全国に8カ所の臨床研究中核病院におられる先生方は、
先進医療や治験を進めて新たな治療法の開発を進めつつ、
患者申出療養制度の根幹と言える仕事もされることと思います。

また特定機能病院にお勤めの先生は、患者申出療養制度の
相談窓口で、患者さんが受けたいという治療が
安全性や有効性を示すエビデンスをどの程度持っているのかを見極め、
臨床研究中核病院へと橋渡しするといった役割を果たすことになるかもしれません。

それ以外の医療機関にお勤めの先生方も、
同制度を使いたいという患者さんから制度に関する質問を受ける機会があるでしょう。

また、患者さんによっては、治験や先進医療として新しい
治療を受けることができることもありますから、患者さんの
希望を聞き、ふさわしい制度を紹介することも求められます。
どんな医療機関にお勤めの先生も、新しい制度への理解を深める必要があると言えそうです。


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