CAREER ADVISOR COLUMN

キャリアアドバイザーコラム

クリニック開業で求められること【その7】

開業

今回は実際のクリニック開業事例を取り上げます。

「クリニック開業で求められること【その1~6】」では、
開業までの着目ポイントなどをお伝えしました。

今回は、実際に弊社が開業をサポートさせていただいた事例を
取り上げたいと思います。

 * * * * *

事例: 昨年9月に小児科を開業したA先生

昨年9月に小児科クリニックを新規開業されたA先生、
早いもので2年目に入っておられます。
この1年間、それなりに悪戦苦闘はされながらも、
患者数は比較的順調に伸びているようです。

以下、A先生が開業されるにあたって、
ポイントとなったことをまとめてみました。

(1) 開業候補地を探す時のポイント

以前お伝えをしたことの振り返りになりますが、
ポイントは大きく分けると、以下の2点でした。
・自宅と同じ市町村
・直近の勤務先と同じ市町村

A先生にも、上記の中で複数の開業案件を見ていただきましたが、
結果的に、A先生が開業の地として選ばれたのは、
「直近の勤務先と同じ市町村」でした。

その理由は、

・勤務先の病院から患者さんを引き継ぎたい。
 ⇒ 小児科に限らず、新規開業の際は大きなポイントになります。

・医師会との付き合いがながいため、すでに関係性ができている。
 ⇒ インフルエンザワクチンの割り当てや、
   医師会からの依頼を受けやすいです。

・ライバルとなるクリニックの情報をすでに知っている。
 ⇒ 小児科では保護者、特にママさん達の口コミや評判が外来数の伸びに直結します。

というメリットがあるからです。

加えて、ご自宅からは車で30分ほどと
「近すぎず、遠すぎず、ほどほどの距離だった」ことも良かったようです。

(2) 薬局とコラボレーションをする

開業に際しては、地場のドラッグストアと連携し、
ドラッグストア近くにクリニックを建て、
調剤薬局部門をドラッグストア内に新しく設置いただきました。
いわゆる調剤併設のドラッグストアです。

調剤薬局では、店舗展開方法の1つとして、
クリニック開業にも力を入れているところもあります。

調剤薬局とクリニックの医師とは、言うなれば「一覧托生」。
医師と調剤薬局が「コラボレーション」することで、
集患対策などの不安も軽減されます。

(3) 銀行や医療機器メーカーとのお付き合いを大切にした

調剤薬局から、お付き合いされている各業者や金融機関を
数多くご紹介いただきました。

特に地場の情報には長けておられましたので、
A先生にも細かくアドバイスをいただくことができました。

・ 金融機関への融資相談
・ 建築事務所の選定
・ 職員採用活動
・ 保健所や厚生局などへの申請手続き
・ 開業前の内覧会・広告宣伝活動

上記以外にもさまざまな対応が必要でしたが、
なによりも、開業に関わる方々皆さんが同じ方向を向いて取り組めたことが
一番の成功要因だったと思っています。

【過去のコラム】クリニック開業で求められること
その6:「競合」と「連携」
その5:毎月支払う賃料はどのタイミングから発生するのか
その4:「診療圏調査」はどこまで信用できるか?
その3:医師会への加入は「メリット」「デメリット」を踏まえて
その2:「外来の患者数を安定させるには、新患数確保から」
その1:スタッフとのコミュニケーションを充実させたい

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