今回は『パート勤務・復職を検討されている』方に向けて、時短勤務・週休3日正社員勤務の働き方をご提案したいと思います。

子供がいると、独身の時とは働き方も変わって、
家庭との両立がとても重要になってきますよね。

そのために、勤務時間の融通をきかせてもらうには、
「パートの選択肢しかない」と思っていませんか？

もちろん、エリアや個別の医療機関にもよりますが、
正社員でも時間の融通のきく医療機関があります。
そしてそんな医療機関では「短時間勤務制度」を導入していることが多いです。

時短勤務制度とは
「子どもが3歳になるまでは、1日原則6時間の短時間勤務をすることができる」
というもので、改正育児・介護休業法に定められています。

補足として、短時間正社員かつ社会保険を適用させるためには、
社会保険適用の要件である、「正社員のおおむね3／4以上の労働時間」が必要ですので、
例えば正社員40時間勤務が規定だと時短勤務を導入している場合は、
32時間以上の勤務が必要となります。
（※ただし、そもそも短時間正社員制度を導入していないところでも、
　パート勤務で正社員の3／4以上の労働時間を満たせば社会保険に加入は可能です。）

パートにすべきか正社員にすべきかは、
メリット・デメリットを踏まえた上で、どちらにするか検討できたらいいですよね。

時短勤務を導入している薬局とは
働く薬剤師の方も女性が多い印象です。

そのため、女性が働きやすい職場環境・労働環境を整えているところも多く、
その一環として短時間正社員制度を導入している、というイメージです。

そのような薬局では、産休に備えて人員配置を多くしていたり、
ヘルプ体制を確立させて、急なお休みや1週間以上の長期のお休みをとれる体制にしていたりと、
子育てしながら仕事を続けられるような環境への配慮がされています。

余談ですが・・・
そのようにママ薬剤師に寄り添った環境を整えているところは、
代表取締役薬剤師が奥さまで、採用担当が旦那さまの薬局が多いように思います。
完全な私の主観ですが・・・

私自身が子育てをしながら時短勤務で働いているので、
独身の頃と比べると、ママ薬剤師が働く上での懸念点などの想像の幅が広がったように思います。

一歩先のご提案を心がけてまいります。
お悩みがありましたらぜひお気軽にご相談ください。

以下、2つの時短勤務の事例をご案内させていただきます。

事例1　パート勤務をしていたけれど・・・
　独身の時は正社員・管理薬剤師として勤務していた方ですが、
　お子さまが生まれてからは週2日のパートからスタート。

　少し手が離れたため、週4日に増やしつつ、
　ゆくゆくはもう1日増やして正社員を目指したいとご相談をいただきました。

　私から短時間勤務制度を導入されている法人をご案内させていただいたところ、
　「週4日で正社員になれるのであれば、正社員の方が安心して働けるから」
　とご入職を決断されました。
　今も勤務を続けられ、もうすぐ勤務日数を週5日に増やされると伺っています。

事例2　出産後に仕事復帰をしたけれど・・・
　延長保育を利用してもお迎えは19時まで。
　そのため残業も難しく、18時には退社しなければならないということで、
　9時から18時のパートで勤務をされている方でした。

　ただ、18時前後が最も忙しい店舗だったということもあり、
　「自分だけ残業なしで帰るのは気が引ける・・・」ということで、
　転職をお考えになりました。

　話をよくよく伺うと、家事の方も大変で、
　次はフルタイムのパートはやめて、もう少し余裕のある生活を送りたいとのこと。
　しかしながら、お子さまはご自身の扶養にいれるため、
　保険関係でも悩んでいるとご相談をいただきました。

　最終的には、時短勤務を導入している薬局に、
　10時～18時・残業なしの条件で正社員としてご転職され、
　現在も活躍されています。

【補足】薬局によっては育児以外の理由での時短勤務も可能
　「年齢を重ね正社員で勤務するのはつらくなってきた・・・」。

　年齢とともに、正社員・フルタイムでの勤務がつらいと感じるようになってきたものの、
　できれば元気な間はずっと薬剤師として働きたいという思いから、
　無理なく働くことができる職場をお探しされていました。

　「パートでもいいんだけど・・・」とは言いながらも、
　やはり、ずっと現役でバリバリと仕事をしてきたためか、
　できれば正社員勤務ができればとの想いがおありのようでした。

　この方は、11時～18時半・週5日の時短正社員としての就任先がみつかり、
　現在も頑張って働いていらっしゃいます。