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ちょっと待った!前職照会

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前職照会って違法じゃないの?

前職照会とは―
前職照会とは、中途社員の採用の際に法人側が以前の職場でどのような社員だったかを調べることです。

過去の勤務態度や能力や人柄などを確認して、
応募者の採用の可否判断の参考にすることが主な目的になります。 

特に責任能力が問われるお金を扱う仕事や警備、給与の高い幹部職などの採用の際には
行われることが多いといわれています。

ご存じない方も多いかもしれませんが、一昔前は積極的に行われていました。

前職照会って違法じゃないの??
前職(現職)に問い合わせを行う所までは違法性はありませんが、
問い合わせを受ける側の情報開示については、応募者の同意を得ていない場合、
個人情報保護法違反であり罰則や損害賠償請求によって責任を追及される恐れがあります。

また、厚生労働省が示している「採用選考の基本的な考え方」によれば、
前職照会によって適正、能力以外の要素を把握することによって就職差別につながる恐れがあり、
好ましい方法ではないと考えられています。

(参考)採用選考の基本的な考え方(https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm)
  採用選考に当たっては、
  ・応募者の基本的人権を尊重すること
  ・応募者の適性・能力のみを基準として行うこと
  の2点を基本的な考え方として実施することが大切です。

正しい前職照会の方法
どうしても前職照会が必要な場合、一般的な方法としては以前の職場に電話をして確認したり、
調査をする専門の会社に依頼するケースがあります。

在籍確認のみであれば職業安定所(ハローワーク)で行うことができますが、
これら全てに応募者本人の承諾が必要です。
当然口頭の承諾ではなく、前職照会に関する同意書も用意するべきでしょう。

後々トラブルになることを避けるためでもありますし、
問い合わせ先が一般的な常識を持った企業であれば
本人の同意を得ていることを証明しない限り情報の開示に応じることはないと思います。

また、業界によっては退職者に守秘義務を課している場合もあり、
必要な情報を全て提供してくれるかどうかは先方次第です。

はっきりいって前職照会は良い印象を持たれない
業界や状況によって必要になる場合もあるかもしれないのですが、
現在では前職照会を実施している企業は非常に少なくなっています。

2003年の個人情報保護法成立が大きな要因ですが、
なによりも応募者に良い印象を持たれないということがあります。

かく言う私も転職活動の際に応募中の企業から前職に連絡が入ったことで不信感を持ち、
お断りをさせていただいた経験があります。

また、せっかく同意を得て前職照会をして情報を得たとしても、
開示側には内容の正しさを担保する義務があるわけではないので
そもそもそれが信用に足るものかどうかという問題もあります。

それよりも面接をしっかりと行い、事実確認だけでなく、
職場環境が変わっても求められる業務を果たす能力があるのかどうかを見抜くことの方が
ずっと大切ではないでしょうか。

CBキャリアでは前職の調査等は行いませんが、
応募者と企業の間に立ち双方の考え方や想いをより深く共有できるよう
お手伝いをさせていただいております。

企業の皆さまの採用のお悩みなどもぜひご相談ください。


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